こりゃ泣ける。映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の感想

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泣ける、なんて主観的な言葉で映画の感想を綴り始めるのもどうかというところですが、不覚にもめっちゃ泣きました。

ガンで余命宣告を受けた母が、残しゆく家族のために最後の「愛」を振り絞る物語です。展開もある程度読めるはずなのに、なぜか涙が止まりませんでした。

それは悲しいから泣けるのではなく、そこにある深い愛情を感じられたから、心の奥に何かが沁みたから涙が出たのだと思います。

映画館で観終わってすぐの今、感想を綴ってみたいと思います。

※以下、ネタバレを含みます。

湯を沸かすほどの熱い愛 あらすじ

舞台は銭湯「幸の湯」を営む一家。オダギリジョー演じる父が1年前に突然飛び出し銭湯は閉めたまま。娘は学校でいじめられ、不安を抱えた毎日を送っている。そんな中で突然受けた「あと2〜3ヶ月しか生きられない」という余命宣告。宮沢りえ演じる主人公の母は、自らのやるべきことを死ぬまでにやりきると決意し、着々と進めていく。

[aside type=”normal”] 母が決めたこと
◯家出した夫を連れ帰り家業の銭湯を再開させる
◯気が優しすぎる娘を独り立ちさせる
◯娘をある人に会わせる[/aside]

その行動一つ一つの中で、家族の秘密が明らかになったり、これまで避けていたことに向き合ったり。それぞれが一皮向けて、家族が「家族」になっていく。あたたかい愛情に溢れた物語です。

湯を沸かすほどの熱い愛 感想

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ほんのちょっとの延命のために、自分が生きる意味を見失いたくない。

余命宣告を受け、東京の病院に行かないか?と問われた時に答えたのがこの「ほんのちょっとの延命のために、自分が生きる意味を見失いたくない。」というセリフ。

母親という存在は、自分の子どもが無事に生きていけるように見届けることが人生の役割だということを本能で決めているのでしょうか。

僕の母親もガンで亡くなったのですが、全く同じようなことを言っていました。当時は分かっていなかった苦労とか背景とか、そういうものを知っている今、この一言から「我が子への想い」が感じられてしょっぱなからウルっときました。

逃げちゃダメ。

母親が娘に言い聞かせる「逃げちゃダメだ」という教訓。もちろん昔からそうやって伝えてきたのだろうけど、自分が死ぬと分かり「先がない」と感じるからこそ、逃げずに今立ち向かえ。というメッセージに語気が込もっていたんだろうなって感じました。

何事も、逃げちゃダメだ。自分なんかじゃどうにもならない。なんて考えてちゃダメで、トライしていかなくちゃならないと思えました。そして母親の、我が子の挑戦を見守るあたたかさが感じられます。

ボロボロになるのを止めるんじゃなく、ボロボロになっても綺麗に洗ってあげて、「また行ってこい」と背中を押せる存在。それが母親なんだなぁってあったかい気持ちになりました。

待つという愛情

この映画の中では、誰かが誰かを心配し(想い)「待つ」というシーンが度々出てきます。そこにある愛の深さにジンとくる部分があります。そして状況や心境の変化に伴って、待つ方、待たれる方に立つ人が変わっていきます。

信じて待つ。心配だからちょっとでも外に出て待つ。そこにあるあたたかい気持ちが、この物語の愛の深さを物語っていたと思います。

オダギリジョーが良い味出してる

でもって本作のオダギリジョーがめちゃくちゃ良い味出してる!って思います。頼りなくて、いたたまれなくて、「何か欲しいもんあったら言ってくれよ」としか言えない感じ。なんか分かる。

そんなオダギリジョーがちょっとずつ頭をひねって、「今の俺の限界」をプレゼントする姿にはこれまた涙腺が崩壊した。オダギリジョーと松坂桃李の関わり方もよかった。

湯を沸かすほどの熱い愛について

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本作の基本情報をば。ちなみにこの写真は映画館「梅田ブルク7」にあった「湯を沸かすほどの熱い愛」に関する宣伝ブースです。

監督

中野量太

脚本

中野量太

キャスト

宮沢りえ
杉咲花
篠原ゆき子
駿河太郎
伊東蒼
松坂桃李
オダギリジョー

Twitter上での湯を沸かすほどの熱い愛に関する声

Twitter上での本作「湯を沸かすほどの熱い愛」に関するTweetを拾ってみました。

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おわりに

以上、家族愛に泣ける!映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の感想についてでした。

友人から「泣ける?」って聞かれたのですが、なんていうかもう泣けるポイントは満載です。個人的には、頼りないオダギリジョー演じる父親が最後にお願い事をするシーンにはほんとに泣けました。

最近観た邦画の中でも群を抜いていて、ぜひぜひオススメしたい一本となりました。予告編も載せておきますので、興味があればぜひ映画館で公開している間に観に行ってみてくださいね。

▽湯を沸かすほどの熱い愛 予告編

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それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。

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