映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』の感想!一度は観ておきたい映画!

こんにちは。元気が出る映画の感想・レビューを綴っている宮田です。本日はテアトル梅田にて映画「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」を観てきました!

この映画は貧困層が暮らすパリ郊外のレオン・ブルム高校で、落ちこぼれクラスの生徒たちが担任のゲゲン先生と奮闘する物語です。原題は「Les Heritiers(後継者)」、今を生きる僕たちは先人たちの声に耳を傾け、そして次の世代へとバトンを繋いでいかなくてはいけないことを教えてくれる映画です。

▽奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ 予告編

奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ あらすじ

貧困層が暮らすパリ郊外のレオン・ブルム高校。様々な29種の人種が集まる問題児ばかりの落ちこぼれクラスに、歴史教師のアンヌ・ゲゲン先生が赴任してくる。

ゲゲン先生は歴史学を通じて生徒たちに学ぶことの楽しさを教えようとするが、しかし生徒たちは暴れたり先生をバカにしたりと一向に良くなる気配を示さない。そこでゲゲン先生はクラスのみんなにある提案をする。

それが本作のテーマとなる全国歴史コンクールへの参加です。「アウシュヴィッツ」という難しいテーマに最初はみんな反対するが、本や映画、そして強制収容所の生存者であるレオンという人物との出会いを通じて生徒たちの取り組む姿勢が少しずつ変わっていく。

尊厳を守るための授業と生徒たちの成長を描いた物語です。

奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ 感想

声を失ったら人類は滅びる

この映画は、自分たちの生まれる前に起きた出来事について耳を傾ける生徒たちの姿勢と、次なる世代に経験を伝える先人たちの姿勢を描いています。歴史という授業で教科書からかつての情報を得ることはできるけれど、それは真の意味で過去を学んだことにはならない。

ゲゲン先生は成績とは関係のないところで、生徒たちが本当の意味でかつての時代に、そしてその時代を生きた人々の声に耳を傾けようとする心を育てた。

次の時代に真実を語り継ごうとする声を失った時、そして声を聞こうとする心を失った時、人類は滅びる。というメッセージを真摯に受け止めねばと考えさせられる映画です。

勝ち負けではない何かを学べる場所

この映画のように成績とは直接関係のないけれど、人として大切なことを教えられる、それが教育の凄いところだなと改めて思いました。勝ち負けではない、大切なことを学べる場所が学校であってほしいなと思った瞬間でした。

社会に出て「成績」「結果」に追われる中でも、こういう人として大切なこと、「命」や「尊厳」について感じ、考えられる時間を大切にしたい。きっと仕事の成績なんかよりも大切なものがそこにはたくさんある。

おわりに

以上、奇跡の教室 受け継ぐ者たちへについてでした。エンドロールでレオンが亡くなったことが知らされるが、それを見てこの映画の重要性を最後に痛感する。まさに生の語り手が一人亡くなったのである。この映画に出てきた人たちが、そして自分たち自身が過去の時代を生きた人々の声を聞き、そして次の世代に伝えていかなければ!と感じさせられました。

エンタメ性などはなく、ストーリーの展開もゆるやかです。しかしながら今の時代を生きる一人として観ておいて損はない映画かと思います。最初は落ちこぼれで授業に対してやる気を持っていなかった生徒たちが徐々に自分ごととして捉え始める姿がカメラワークによって引き立てられ、この映画の魅力を引き出してくれています。

それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました