国際的な有名企業が名を連ねる米国市場は

ファイナンス

、成長の幅も大きく、活気ある取引が行われています。米国株には、日本株とは異なる特徴があります。

それぞれの特徴について、見ていきましょう。

 

1株単位で取引できる

日本市場の取引単位は基本的に「1単元=100株」ですが、米国株では「1株単位」で取引ができます。日本株について、国内で株価3,000円の銘柄を購入するには、「3,000円×100株」となり購入資金は30万円必要です。

 米国株であれば1株から取引できるため、「3,000円×1株」といった少額から投資できる特徴があります。ただし、日本株と米国株における1株あたりの株価は銘柄によって大きく異なります。たとえば、ショッピングサイト大手のアマゾンは、1株の株価が約数十万円となっており、購入にはそれなりの資金が必要です。

 iPhoneで有名なアップルは、1株2万円程度の資金で購入できます。1株あたりの株価が高い米国株に対し、1株あたりの日本株は比較的安いです。なお、日本にも「単元未満株」という1株から購入できる株式もあります。 

 

値幅制限がない

日本株と異なり、米国株には値幅制限がありません。値幅制限とは、株価が1日で変動できる範囲を制限する仕組みです。 前日の終値または気配値を「基準値段」として、基準値段から上下に定められた金額以上は、株価は変動しません。これは、株価が急激に乱高下することを防ぐ目的で設けられた制限です。

株価の急激な変動は、投資家を不安にさせ、それによる売り注文・買い注文でさらなる株価変動を生み出します。値幅制限を設けることで、それ以上安くなる(高くなる)ことがなくなるため、投資家の不安をやわらげ、パニックになることを防げます。

しかし、米国株は個別株における値幅制限がないため、急騰・暴落するリスクがあります。

配当の回数が多い      

日本株と比較して、米国株は株主への還元率を重視する傾向にあります。なぜなら、日本よりも比較的投資家の目が厳しく、厳しい競争を勝ち抜くには投資家の信頼を得ることが重要とされているためです。

 

日本では年2回の配当が一般的ですが、米国株は年4回の企業が多くなっています。また、日本の企業のように株主優待制度を重視する傾向はなく、増配や高配当を優先していることも特徴です。なかには、20年連続で増配を続けている企業も存在します。高配当狙いであれば、比較的安定した経営基盤のある米国株を長期保有することが狙い目です。

米国株と日本株には、取引単位や配当回数といった違いがあり、そこから生まれるメリットが存在します。 ここからは、米国株に投資するメリットをご紹介します。

 

少額投資ができる

米国株は1株から取引できるため、少額投資が可能です。大企業の銘柄であっても、数千円から購入できる株式もあり、投資初心者の方にも始めやすいといったメリットがあります。また、投資金額を抑えることで、株価が下落した際のリスクも少なくて済みます。

少ない口数での買い付けが可能です。特にNISAを利用している場合、限られた非課税枠のなかでも、米国株式・米国ETFや投資信託などさまざまな資産へ分散して投資することができ、この点も米国市場の人気の理由でしょう。

ただし、後に説明するように手数料と為替については注意が必要です。

 

配当利回りが良い

米国株のメリットのひとつとして、配当利回りの良さが挙げられます。配当利回りとは、購入する株の金額に対して、1年間で得られる配当金の割合です。米国株では、この配当利回りが投資家に重視されているため、日本株よりも良い傾向にあります。また、配当回数も日本株より多い傾向があり、年4回の企業も数多くあります。

ただし、配当の分を成長投資へ回している企業もあるので、企業分析はきちんと行うようにしましょう。

 

世界的に有名な企業に投資できる

米国株には、アップルやマイクロソフトといった世界的に有名な企業に投資できるメリットがあります。日本株に投資する場合、耳に馴染まない銘柄が比較的多く、情報を多く集める必要がありますが、米国株の場合は名が通っている銘柄が多く、集める必要のある情報も比較的少なく、情報も集めやすいです。近年、IT・コミュニケーション関連企業の成長は目覚ましく、アップルのように10年で100倍近く株価を上げた企業も存在します。米国は投資家も多く、ベンチャー企業を育てる土壌が出来上がっているため、今後成長しそうな企業に投資をすれば、大きなリターンを得られる場合もあります。

 

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