こんにちは。元気が出る映画の感想・レビューについて綴っている宮田です。本日は「ブタがいた教室」という映画についてご紹介させていただきます。こちらの映画は命と向き合う小学6年の一年間の物語です。元気が出る!みたいな映画ではありませんが、生きるとはどういうことか、命とはどういうことなのか真剣に考えさせられます。ぜひ一度は観ておきたい映画です。
▽ブタがいた教室 予告編
ブタがいた教室 あらすじ
「ブタを自分たちの手で育てて自分たちで食べよう」という命の授業を行う小学6年生のクラス。「食べる約束」で始まった授業だったが、一緒に時間を過ごすうちに愛情がわいてきて、食べることに抵抗を感じるようになる。食べる or 食べないという意見のぶつけ合いの中、最終的にみんなで一つの答えを出す物語。「食べる」ということへの感謝を感じ、考えさせられる映画。
葛藤の中で子どもたちは徹底的に話し合いを行いますが、最後まで意見は分かれます。そんな中で子どもたち自身が命についてたくさんのことに気が付いていきます。
食べることと殺すことは一緒なのか
下の学年に引き継ぐのか、それとも自分たちの代で食肉センターに送るのか。下の学年に引き継ぐ派の子どもたちからは尖った言葉が飛びます。「食べるってことは殺すってことだろう?よくそんなことが考えられるな」という具合に。最初はその言葉に言い返せませんでしたが、じっくり考え向き合う中で出てくる考え方が「殺すのはただ命を奪うこと。食べることはその命を受け継ぐこと。」という考え方です。観ていて自分もその議論に混じっているように感じていた僕も、ジーンときました。
自分たち人間も含めてすべての命はいつかその役割を終える時がくるわけで。食べるということはその命を受け継ぐことで、形は消えてしまうけれど、次の命が続いていくためには必要なわけで。食べるということの責任や意味を深く考えさせられるシーンでした。
食べることへの感謝
食べることはその命をいただくこと。その命にこれまで関わってきた人の命をいただくこと。そういう連鎖の中に自分もいるのだということを改めて考えさせられました。今の時代は命を終わらせるところに触れる機会が少ない。出来上がった料理やインスタントの食品など。食べる物として完成された物を買ってきて、ただ食べる。いただきますも無かったり、食べながらスマホをいじっていたりする。なんだがそんな自分がとても情けなく思えた。食べることは命に向き合うこと。もっともっと丁寧に向き合いたいと思った。
おわりに
以上、ブタがいた教室についてでした。この映画から学べることや、自問させられることは本当にたくさんあります。「命の長さって誰が決めるんですか?」「・Pちゃん(ブタの名前)は何のために生きてるの?みんなは何のために生きてるの?」「食べることは悪いことじゃない。無駄にすることが悪いこと。」「言葉と教科書だけでやり過ごしてきたから”いただきます”が言えない子が増えているのではないでしょうか」「豚肉を食べることは残酷ですか?」など。本当に考えさせられる。こうして一つの映画を観るだけでこれだけの余韻を心に残せるのはすごいことだと思う。実際に学校でビデオとして子どもたちに見せるところもあるという。これは子どもたちだけではなくて、今の時代を生きるすべての人に観てほしいなと思う映画です。
関連記事)
【90分・100分・120分】時間別オススメの短い映画まとめ
コメント